この物語は、とある方が描かれた連作っぽい何枚かのイラスト(モノを見れば、誰が描いたかは一発でわかりますが/笑)と、そのときの会話の内容を基にして、眉月がストーリーをつけたものです。

 メニューのページのお星様マークからもわかるように、この作品は、『小姐拳闘倶楽部』の中の、特定の閲覧者の方にのみ公開していた、『VIPルーム』に収められており、それを前提として、一般の閲覧者の目を気にせずに、本能の赴くままに書き綴って行きました。それゆえ、サイト内に掲載されている他の作品よりも、よりエロに傾倒した内容になっています。

 かなりフェチっぽい(と言うか、いろんな意味で汁っぽいと言うか)要素を含んでいますので、お取り扱いには充分ご注意くださいませ。










Lez-Box a go-go!!


物語初期の背景




 西暦20XX年、女子の格闘技もすでに広く認知され、「健康な肉体の育成を助長するもの」として、学校教育やクラブ活動などに多くの競技が取り入れられるようになってきた。ボクシングに関しては、多少危険が伴うとのことで敬遠されることが多かったが、学校によっては、「肉体的、精神的な修練には最高の競技」として盛んに奨励するところもあった。

 通称「清高」と呼ばれる清蘭女子学園高等部と、明光女子高校。同じL県に校舎を構える二つの名門私立女子校は、早くからボクシング部を創設し、ライバル校同士として鎬を削り合っていた。L県内にある高校の中で女子のボクシング部を置いているのはこの二校だけだったが、女子ボクシング部としても名門校であるこの二校には、県外からもボクシング少女を志す娘たちが大勢集まってきた。

 毎年、夏季(七月)と秋季(十二月)には、恒例の『明清対抗戦』が開催された。『対抗戦』は、競技志向の部員のほぼ全員がリングに上がるということもあり、両校ボクシング部員にとって、ある意味、全国大会を超える最大のイベントとなっていた。そして、『対抗戦』のフィナーレとなる体重別階級代表戦の勝者は、自動的にL県の代表選手として全国大会へ出場し、そのほとんどの選手が全国大会の優勝を攫っていくほどまでに、『明清対抗戦』は、全国でもトップクラスの選手を輩出し続けていた。

 そんな折、『明清対抗戦』フェザー級代表戦で、ある事件が起こった。

 この試合に出場した二人の選手は、どちらも二年生の時からフェザー級代表を務めていて、三年生になって迎えた夏季対抗戦で、みたび顔を合わせることになった。二年の夏に初めてグローブを交え、激しい闘いを演じた二人はすぐに親しい友人同士となり、間もなく恋愛関係に陥るまでになっていた。

 過去の闘いと同様に壮絶な打ち合いを繰り広げた二人だったが、最終ラウンドに清高代表の選手が相手のフィニッシュブローをまともに食らってこの試合三度目となるダウンを喫し、そのままキャンバスの上で失神してしまった。この事態に動転した明光高代表の娘は、泣きながら相手の娘を抱きしめ、周囲の目をまったくはばからずに、倒れている清高代表の娘に熱くくちづけした。失神した娘はすぐに意識を取り戻し、こちらも明光高代表の娘の唇を求め返した。

 この件が高校体育連盟へ報告され、協議の結果、「不謹慎である」ということを理由に、連盟は試合に勝った明光高の娘の全国大会出場を認めない旨の通達を出した。

 L県体育協会はこの処分に猛反発した。中でも、県下一の名門である姫宮家の末裔で、熱血で知られたL県協会理事長の姫宮和代は、「若い娘たちの熱い想いを何と心得るか。それを不謹慎と決め付けるなど言語道断。」と体育連盟に食って掛かった。

 過去に連盟とL県協会とは何度かいざこざを起こしており、L県協会側はあまり全国組織である連盟に良い印象を持っていなかったが、この事件の処理について、連盟から、「すでに処分は決定している。今後、連盟の処分を不服とする行動を取った場合には、さらにL県協会にペナルティを課す。」との回答が届くと、L県協会側の怒りが一気に爆発、このままでは少年少女の健全な発育に支障を生ずるのみとの和代の声の下に団結したL県協会は、ついに全会一致で連盟からの離脱を決定してしまった。

 L県協会の突然の離脱通告に慌てた連盟は、態度を一転させてL県協会の離脱を思いとどまらせるべく様々な手を打ったが、過去から連盟に対して大きな不満を抱き続け、和代の下に一枚岩となったL県協会側は、「L県はL県の教育方針を貫く」との態度を微塵も崩さず、連盟の慰留をあっさりと一蹴。以降、L県は全国規模の競技会から一切手を引き、連盟からの干渉を受けることなくL県独自の競技会を開催することになった。




 「スポーツと恋愛は深い相関関係にある」と考えていた和代は、選手同士の間に芽生える恋愛感情について、放任すべしとの持論を持っていた。和代を深く尊敬していた多くのL県教育関係者や、現場を受け持つ教師たちもこれに倣った。

 ボクシングは女子の選手にとっては非常に激しい競技であり、その激しさゆえに、ライバル関係にある選手同士に深い友情が生まれるケースは数多く、恋愛関係に発展してしまうことも珍しくなかった。

 そんな関係の選手同士が、桧舞台である『明清対抗戦』で顔を合わせると、肉体的精神的に極限まで削り合った試合を終えた直後には、お互いに抱き合って熱くキスを交わしたりしてしまうこともあり、時には相手の胸などを愛撫するに至るケースまで出てきた。さすがにここまで行ってしまうと男性の目からは完全に隔離した方がいいだろうとの配慮から、女子ボクシングの競技会に限っては、男性の入場を一切禁止するとの措置が取られた。

 一度男子禁制になってしまうと、「試合後の行為」は徐々にエスカレートの一途を辿った。また、その行為自体が試合中にまで及ぶようにもなってきた。それでも県や両校の関係者は、「リングの上で殴り合い、極限に近い状態で愛し合うことは、思春期にある娘たちにとって、とても得がたい、素晴らしい経験である」との見地から、一切諌めることをしなかった。運営母体である県や両校担当者の暖かい目に見守られながら、娘たちはリングに上がり、存分に拳を振るい、愛し合った。




 選手のコスチュームや防具に関しては、かねてより、競技に参加する選手たちから、「ボクシングは究極の闘い。防具に守られるよりも、むしろ裸に近い状態で闘いたい」との声が上がっていたが、男子禁制の措置が取られたことを機に、大胆に選手側の要望を受け入れる形に変更された。マウスピース以外の防具が全面的に廃止され、スクールカラーのタンクトップ、トランクスのみを着用することとなった。

 清高のスクールカラーは、雲ひとつない青空を象徴する水色。対する明光高は桜の花をその源とする薄紅色。選手たちはスクールカラーのタンクトップに純白のトランクスを身に付け、青春の一ページを己の拳で刻むべく、心を弾ませて『明清対抗戦』のリングに上がった。






 と、まあ、ここまではシリアスな感じで書いてきましたが、本編はもう少し砕けた感じになると思います。本当は「エロエロコメディ路線」を目指したいところですが、ぶっちゃけ、自分の筆力ではまだムリですね。本編を一旦途中まで書いて、「あ、オイラにはコメディまだムリだわ」と思いました。ま、「エロエロ路線」だけは、放っといても大丈夫だとは思いますが(笑)。

 それでも、何とか「肩に力が入らない」程度のものにはしたいとは思ってます。リラックスしてお楽しみくださいね。それでは。


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