Erotic Fight Video Review #3

"Battle" Original Fem-Box

BWB03


 さて、早くもバトルさんから女子ボクシングの第三弾が出ました。ジャケットの写真から、コスチュームも前作から大幅に「本格」側にシフトしているのがわかりましたし、ファイトのレベル(判断材料として、どのくらい「ありえない構図」が混じっているか、ってこと)を推し量るに、「今回は期待できるかもしんねー。」と思ってました。実は、この作品に関しては、バトルさんに縁のある方から、実際に撮影に立ち会ったスタッフの話として、「今回はファイトのレベルに関しては期待していい」とのコメントを頂いており、その点でも、自分の中の前評判はかなり高かったです。

 えー、本題に入る前に。自分は、前作であるバトルオリジナル女子ボクシング#2は未見です。コス的にも「こりゃキック用のトランクスだべ」と思ってましたし、モデルさんにもこれといって惹かれる部分がない。実際に購入された、自分の嗜好をよく知る方も、「今回はパスでいいんぢゃないの?」とコメントされたので、購入を見送りました。ですから、比較対象はその前の#1(これはレポートも書いたし)になりますんで、予めご承知おきの程を。


 総合的には及第点を差し上げられますね。シナリオの書き方、演技指導の面では、相変わらずかなり難がありますが、ファイトの質、と言うか、「どれだけヒットしているのか(ヒットしてるように見えるかも含めて)」という点では、今までのレベルを考えるとかなり高く評価して良いと思います。

 モデルの質に関しては、もちっとダイナマイトバディであって欲しかったですが、んまあこれは致し方なしかな。お顔立ちもそんなにヘチャではありませんでしたし、割とヤラレ顔もいい感じでした。それに、エロい喘ぎ声を上げながら、すごく頑張って演技してくれましたので、ヒンヌーであることには敢えて目を瞑り、問題ナシということにしてもでいいでしょう(もちろん立派なオパーイであるに越したことはないのよ)。

 ダウンシーンが多目(不自然に多いという気もするが)であったのは、凄く嬉しいです。「ううっ」と苦しそうな声を上げて、その場にしゃがみこんでしまうとかもありましたし、バリエーション的にも、いろんなダウンを見せてくれています。一番良かったのは、ラストの方でアキナ嬢がコーナーマットを背にずり落ちるように膝を折ったダウンかなー。ダウンの見せ方という意味においては、非常に高いレベル(あくまでモデルさんを使った撮影だということを念頭に置いての話ですが)であると言っていいと思います。


 そんぢゃ、例によってお小言いきましょか(笑)。…… と、その前に。今回も改善されなかったものの一つに、「ロープがちゃんと張られていない」ということを上げようと思っていました。もちろん、マイナスの要素なんですけど、ビデオを眺めていたら、ロープを張らない理由がわかりました。それは、「ピンとロープを張ってしまうと、ロープの位置が高くなりすぎてしまう」ということが原因だと思います。

 ビデオの中でポストとロープのコーナーを結んでいる金具を見てみると、15cmぐらいロープ側が落ちています。もしロープをピンと張ってしまうと、まるまるこの分が上に上がってしまうワケで、それで絵的にどうか、ってことなんでしょうね。きっと。

 そういう事情であれば、この件に関しては、今後あんまりツッコミを入れるのはやめることにしましょう。まあ、それにしても、もうちょっと張ってもいいとは思うんですけどね。…… ということで、ここからはちゃんとお小言タイムに移ります。

 まずですね、ダウンから回復した度ごとにグローブをタップすること、これははっきり失敗です。実際の試合では行われない(少なくともプロの試合はこんなことしない)ことですし、ダウンから立ち上がった選手にはこんなことする余裕なんてないはずです。脳内補完の邪魔になるだけなので、次作からはやめてもらいたいですね。

 それから、あれだけダウンしていながら、ダウンした側が衰弱しているように見えないこと。これは演技指導をする側のエラーでしょうね。ダウンする=衰弱している、ということで、ダウンしたファイターはどんな行動をするのが自然か、について、もっと研究し、モデルさんに演技指導すべきです。一番の原因は跳ねるようなステップを踏んでしまうことで、少なくとも各試合の終盤近くになり、双方がへばっている状態を演出したいのであれば、あれはやめさせましょう。乳揺れを見せたいから、という意図があるのかも知れませんが、それならハナっから良い乳のモデルさんを起用しなさいと私は言いたい(笑)。

 ダウンの後の行動については、ダウンを奪った側の行動についても同じことが言えるワケで、特にラスト近くになり、KO寸前まで行ってしまったら、もっと積極的に相手に近づき、ロープなりコーナーなりに追い込むはずです。この辺は、危険防止の観点から見ると難しい(モデルさんを使っている以上、モデルさんを傷つけるわけには行かないハズなので)かもしれませんが、その辺はシナリオでカバーしてあげれば済むことではないかと思います。何発打ったらクリンチ、とかしておけば良かったんじゃないのかな。そういえば、この作品、クリンチ少なかったなぁ。とぷれす娘が抱き合ってハアハアしている図って、見たいと思ってるお客さんはかなり入ると思うんですけどね。

 シナリオに関してさらに突っ込むと、相変わらず試合の流れがぶつ切りになっている印象が強いですね。優勢劣勢が入れ替わり過ぎですし、パンチ効いてるとか、疲れてるとかの表現に、試合初めの頃と終盤とで変化がないので、「あ、もうKO寸前だぁ」っていうドキドキ感が伝わってこない。ダウンを見せるために、最初のうちから優勢劣勢を場面場面で濃く出しすぎてしまったのが原因でしょうか。もっと「互角」の場面があっても良かったと思います。

 演技関係でもう一つ。KOシーン以外のダウンのとき、立ち上がり、ファイティングポーズを取って試合再開となるわけですが、立つのもファイティングポーズを取るのも早すぎるような気がするんです。序盤であれば、パンチ食らって倒れても、すぐに立ち上がってファイティングポーズを取り、「全然効いてない」ことをアピールするのもアリでしょうけど、終盤に来たら、カウントエイトぐらいまでファイティングポーズを待った方がいいと思うんですね。実際はそうじゃないのかな。

 このシリーズではレフェリーはリングの上に上がらず、ダウンカウントと「ファイト」の声を入れてますが、やっぱりレフェリー役はいた方がいいと思うんですよね。ダウンカウントが音声だけなのと、実際にダウンしている娘さんのそばでカウントを取るのとではかなり雰囲気が違うし。お試しでもいいから、レフェリー付きで一回やってみてはいかがでしょうかね? あ、ちゃんと、エロビデオだということを意識して行動する必要はあります。んー、ちょっと難しいかな。コストの問題とかもあるだろうし、ちゃんと演技できるか、って問題もありますしね。

 今回出演されたモデルさんは、ヒットに関して何故か積極的のようでしたし、ファイトの演技もそこそこできていましたので、ちゃんとしたシナリオを書き、きちんと演技指導をすれば、格段に作品のレベルは上がったはずです。

 とぷれすマッチの最後の部分、ホントに惜しいなぁ。KOになってしまったダウンからはもう一度立って、リングの中央で仕留められて欲しかった! 大の字になったまま、わずかにもがきながら、って感じで。最後のインタビューで泣く演技をしてましたから、ダウンしたまま泣いちゃうのもアリかと。それはそれとして、最後のは中途半端なダウンになっちゃいましたね。「大の字に伸びたいんだけど、障害物があるからできない」、みたいな。あれは残念だったなぁ。

 最後のインタビュー、負けちゃった娘さんは、立たせないで、キャンバスに座らせたまんまで、ってのはどうですかね。いかにも「敗者」って感じでいいと思うんだけど。

 アレだけ時間をかけたのに、何で第一試合も第二試合もムリヤリ3Rずつなのかなぁ。実際に測ってみたら、とぷれすの第二ラウンドで八分半ありました。ラウンドってもっと短いでしょ、普通。本来は後で編集するために各ラウンドを長めにして撮影したんだけど、あまりに出来が良かった(モデルさんが頑張った)ので、まんま行っちまえ、ってことになったのかなー。前作より長さが二十分以上長くなってるのは、それが原因だったりして(笑)。

 マウスピースの取り扱いについて。さやか嬢はラウンドごとにマウスピース吐き出してましたけど、あれ、どうでしょうかね。確かにマウスピース吐き出しって、エロいシーンなんだけど、無理して吐き出す必要あんのかなー。アキナ嬢は口からはみ出したマウスピースを終始見せてくれてましたが、あの程度でいいと思う(個人的にですけどね)。あと、ちょっと提案なんですけど、一度吐き出すなり弾き飛ばされたなりしたマウスピースを、拾って再び咥え込む、ってのはどうでしょうかね。いいと思いません? ラウンド内にもう一度マウスピース吐き出しシーンを見せることができますし。

 それと、最後のダウンシーン。アキナ嬢、だいぶ無理しましたね。マウスピース吹き出すために飛び上がっちゃってますから(笑)。マウスピース飛ばしを派手に見せたいがためにダウンそのものが不自然になってしまうのは、どうかと思うんですよ。


 ま、毎度のようにぐだぐだ書いてきましたけど、この作品はモデルさんのお身体に目を瞑れば、「良作」であると言っていいと思います。今後ますますシナリオの良化、演技指導の充実、モデルさんの質アップ特に乳関係(←こればっかやなぁ……)を実現することにより、「抜けるエロBOX」を供給し続けていただきたいと思います。頑張れバトル。



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