All about Erotic Fight #14 --- 2008.11.08

【プロレズリングNeo 1】を斬る!



 えー、初手から少々言い訳を。前回、【女子ボクシングNEO 2】 をネタにして一発カマしましたが、書き始めは、今回の分の方が先なんですね(ページタイトルの「斬る!」も、先にこっちにつけたのを、前回分に、まんま流用した)。その関係で、【女子ボクシングNEO 2】 のやつに載せた方が自然なんじゃないかとも思える部分が残ってたりとか、ちょっと流れ的にヘンな箇所がありますけど、んもう体裁を整え直すのがメンドっちいんで、そのまんま進めちゃいます。そこいらへんは、どうか、あまりお気に留めずに。

 でもって、この原稿が着々と遅れてる間に、SSSさんの 【Battle Sex Lesbian 4】なんかも買ったわけですが、ブログにちょろっと書いたように、【プロレズリングNEO 1】 と、共通のダメ出しポイントがあったりするもんで、こちらでまとめてバンバンすることにしました。そんなんで、このページの正しいタイトルは、

  【プロレズリングNEO 1】を(ついでに【Battle Sex Lesbian 4】もちょっとだけ)斬る!

 ってことで、一つよろしくお願いいたします。…… と、前置きはこのくらいにしておいて、いつものように、思いついたことを、思いついたままに、書き綴っていきたいと思います。


 キャット作品配給元として、(ひところの新作リリースのペースを考えると)ほぼ休眠状態に陥っていたバトルさんが、プロスタイル、レズファイト、ボクシングの三大基本ジャンルに、「NEO」と銘打った、新作シリーズものを出してきました。

 バトルさんは、国内最大のキャット系作品総合販売サイトを運営してるわけですから、売れセン作品のレベルはどこまで上がってるのか、みたいな情報は、しっかり掴んでるハズ。さらに、タイトルにつけられた、「NEO」のあたりに、「また、バリバリ新作作っていきますっ!」みたいな気合ノリも感じられる。

 となれば、自分を含めたマニアサイドとしては、少なくとも、業界トップレベルの作品が出てくるであろうとの期待を持つのは当然なんですが、自分が一番に期待を寄せていた【女子ボクシングNEO 1】 は、ダメダメ臭がぷんぷんするようなシロモノでした(自分がどこにダメダメ臭を感じるのかは、ブログに書きました)。

 とは言うものの、バトルさんにはいろいろと恩を感じてることもありますし(国産商品としては、初めて女子ボクシングのみを扱った、しかもトップレス戦入りのシリーズ作品を産み出してくれたこととか)、何より、つゆの優嬢のヤラレ姿がイカせ系ファイトで見れそうだ、なんてこともあって、新生バトルオリジナルレーベルへのご祝儀の意味合いも含めつつ、【プロレズリングNEO 1】 に、銭を打ったわけです。


 とりあえず、【プロレズリングNEO 1】 の時間配分と試合結果から。ランニングタイムは48分。決着シーンは三回で、一試合の三本勝負ではなく、別の日に行われた三試合という設定になってます。三試合目が気持ち長いですが、概ね一試合15分程度の尺ですね。一試合目の前に、響みりあ嬢、つゆの優嬢それぞれの、試合に懸ける意気込み風ミニコメントのシーンが入っている以外は、全編試合シーンのみの構成で、勝敗決着後の「敗者苛め」シーンはありません。

 それぞれの試合シーンが始まる前に、試合背景の紹介みたいな文章が出てきますので、試合結果と合わせて、その文章(「」で括ってある部分ですね)をそのまま紹介しておきます。

 一試合目 --- 「7月某日。無名レスラーの響みりあが、SSSGP出場経験者つゆの優に、突如、闘いを挑んできた。つゆのを倒し、自分の名を上げる為である。無名選手に喧嘩を売られたつゆのは黙っておれず、プロレズ戦で挑戦を受けることにした。」 → 貝合わせ攻撃(ヤラレ側が仰向けに寝転がった状態で、攻め側が、相手の股間に自分の股間をグリグリ押し付ける、ってことですね)、プラス、乳揉み少々で、つゆの勝利。

 二試合目 --- 「2日後、つゆのに敗れた響は、再度、つゆのに挑む。」 → 乳揉み&股間舐め攻撃で、響勝ち。

 三試合目 --- 「8月某日。一勝一敗で迎えた決着戦前日、不運にもつゆのは、練習中に膝を怪我してしまう。満身創痍の状態で、つゆのは響に勝つ事ができるのか。」 → 貝合わせ攻撃で、響勝ち。

 攻めと受けのバランス的には、一本目と二本目はほぼイーブン。三本目は、つゆのが膝をケガしているという設定もあって、8対2、あるいは9対1ぐらいの割合で、響攻め・つゆのヤラレの状況になっています。

 えーと、一緒に扱うことにしたんで、【Battle Sex Leabian 4】 の方も、簡単に基本情報を。こちらは、三試合ではなく、三本勝負の一試合で、一本目 → まんぐり固め体勢の貝合わせ攻撃で、遥ゆりあ嬢の勝ち、二本目 → まんぐり固め体勢のアソコへ指突っ込み摩擦攻撃で、小春嬢の勝ち、三本目 → フツーに貝合わせ攻撃で、小春嬢の勝ち、となってます。

 時間配分的には、一本目が約20分、二本目、三本目が約10分で、こっちの方が、本数を重ねるに連れて、フィニッシュに持っていくのが早くなる感じで、説得力はあるかな、と。試合展開は、二本目が割と一方的(小春嬢攻め)で、一本目と三本目は、イーブンに近いですね。あと、この作品も、勝敗が決したあとの、敗者苛めモードとかはナシです。


 自分が【プロレズリング 1】に抱いた印象は、前回同様、ページタイトルに「斬る!」なんて言葉がついちゃってるように、あんまりよろしくないんですね。業界の大御所たるバトルさんが「NEO」とまで銘打って出してきたオリジナルレーベルの新作シリーズだということを考え合わせると尚更です。その理由は、「自分の好みに合わない」という範疇に入るものから、「これは個人の嗜好云々の問題ぢゃねぇだろ」タイプのものまで、まぁいろいろあります。

 手始めに、エロ度合いに対する不満からいきましょか。これは、どちらかと言うと、「自分の好みに合わない」系ですかね。

 まず、脱がし度合い不足。三試合を通じて、競泳水着の胸付近の布を中央に絞って、脇の部分から乳首がはみ出るような感じにする、あるいは、上半身がはだける程度まで競泳水着をズリ下ろすところまでで、全裸まで行ってるシーンがないんですね。敗者苛めモードがないのであれば、せめて、三試合目のフィニッシュシーンは、負け役のつゆの嬢は全裸に剥かれた状態であって欲しかった。この、脱がし度合い不足に関しては、【Battle Sex Lesbian 4】の方も似たような脱がし度に留まってるんで、同じことが言えます。

 【プロレズリング 1】 は、エロ攻撃自体も緩い、と言うか、ヌルいですかね。股間攻撃は、水着の上から擦ったりさすったりするところまでで、水着の中に指突っ込んでクリクリなんてシーンもないし(【Battle Sex Leabian 4】には、水着の股間部分をめくり寄せて、剥き出しになったアソコに涎を垂らし、指でぐちゅぐちゅやる、なんてシーンもアリ。ま、モザイクかかってるんで、バッチリ鮮明に見えるわけじゃないんですけど)、おっぱい攻めにしても、何となく揉んだり舐めたりしてるだけの感じで、んー、言葉で説明するのは難しいんですけど、こう、見ていて、あんまりエロい気持ちになれないんですね。


 でもって、一番問題なのは、【プロレズリング 1】 にしても、【Battle Sex Lesbian 4】 にしても、試合がギブアップで決着しちゃうこと。これはいけない。こいつは、個人の嗜好云々以前の問題だと思います。

 【プロレズリング 1】 の一試合目と二試合目は、負け役側がいよいよヤバくなったところでギブアップ(発声&マットをタップ)するんですが、間髪を空けずに、「ゴング乱打」と「攻め側がエロ攻撃をストップして相手から離れる」が、ほぼ同時に起こります。引き続いて、負け役が、グッタリ&軽い痙攣という、イカされ演技をしますけど、ゴングも攻め側も、負け役がイかされたことに対してではなく、ギブアップに反応しちゃってるんですね。

 三試合目に関しては、負け役がグッタリ&痙攣の演技に入り、勝者と敗者の構図が出来上がるまで、試合終了のゴングを鳴らすのを待ってるけど、負け役側がギブアップを口にしてるし、勝ち役側が負け役を放置するタイミングが早すぎるので、今一つ、クる絵になってない。

 ヤラレ側が、ギブアップの意思表示をすること自体には、問題はないんです。相手に許しを乞う行為ですから、これはこれで充分絵になります。で、勝ち役側が、ギブアップに応じなければいいだけの話。負け役がギブアップを連発しても、勝ち役は、「この勝負には、ギブアップなんてないんですよー」ぐらいの勢いで、嬉しそうにヤラレを攻め続ける。こっちの方が、ギブで、「はい終了。お疲れちゃん。」なんてのよりも、よっぽどエロいでしょ?

 【Battle Sex Lesbian 4】の方は、ゴングの前に、「今、イかされました」感を漂わせる瞬間がありますけど、やっぱり、ヤラレ側のギブアップ発声に対してゴングが鳴り、攻め側が攻撃をやめています。

 これは、非常に重要なことなので、もう一度言っておきます。ギブアップで試合の決着がつくのは、プロレスファイトだけでいい。「イカせ勝負」ってのは、あくまでも、ヤラレ側が「イカされる」ことで決着するべき、そして、そのイカされ姿をしっかり見せるべきであって、ギブアップで試合が終わっちゃぁイカンのですよ。


 この「ギブで決着はダメ」ってのは、自分が、あくまでも、「プロレス風味のイカせファイト」として見ているからで、仮に、制作サイドがこの作品を、「エロ攻撃濃い目のプロレスファイト」として売りたいと思ってるのであれば、まぁ、ギブで決着っていうのも、わからないでもない。

 一応、【プロレズリング 1】 の冒頭には、試合シーンを細切れにしたような画像を背景にして、「プロレス技で痛めつけ/レズ技でよがらし/昇天させるまで闘い合う!!」ってなスーパーが出ます(カッコ内の 「/」 は、画面の切り替え箇所)。【Battle Sex Lesbian 4】では、「プロレス技で相手を追いつめ/犯し/嬲り/二本先取の三本勝負で/いざ勝負!!」となってますね。このキャプションだと、どちらも、「プロレス風味のイカせファイト」なのか、「エロ攻撃濃い目のプロレスファイト」なのかは、微妙っちゃぁ微妙です。

 ただ、どちらの作品も、プロレス技と呼べるシーンは、ほとんど出て来ないんですよね。コブラツイスト、片エビ、キャメルクラッチなんかのシーンがちょろっと入ってますけど、いずれも、技の態勢に入ることによって相手の動きを制限している程度の極まり加減(その態勢で、揉んだり擦ったりしてるわけです)でしかなく、尺的にも非常に短い。それっぽいのは、【プロレズリング 1】の三試合目で、響嬢がつゆの嬢の膝を攻めるシーンぐらいでしょうか。

 それ以外は、基本的に、相手の乳なり股間なりを揉んだり擦ったり舐めに行ったり、といった動きが続くわけで、「プロレス技で痛めつけ」とはちょっと言い難い感じがします。言い換えると、【プロレズリング 1】 にしても、【Battle Sex Lesbian 4】にしても、「エロ攻撃濃い目のプロレスファイト」としては、成り立ってない気がするんですね。

 「エロ攻撃濃い目のプロレスファイト」として売りたいのであれば、もっとしっかりプロレスファイトの部分を見せるべきであり、「プロレス風味のイカせファイト」なら、最低限、イカせファイトなりのフィニッシュシーンを用意するべきでしょう。


 【Battle Sex Lesbian 4】は、三本勝負の一試合ってことで、あんまりシナリオを弄れないけど、【プロレズリング 1】 については、シナリオ的にも、もっと濃い、エロいものが書けるんじゃないかと思います。

 一試合目 → つゆの勝ち、二試合目 → 響勝ち、でもって、三試合目を、膝のケガをネタにして、つゆのヤラレをドミ風味で撮る。…… この考え方は大変結構。モデルさんのキャラと実績を考えると、非常にいいバランスだと思います。三本勝負でなく、別の日設定の三試合としたのもOK。…… でも、そこまでなのよねん。

 自分が引っかかったのは、「一試合目と二試合目の結果が逆になる根拠を、シナリオ上に提示できていない」、「つゆのの膝のケガを、試合シーンと連動させていない」、この二点。「結果が逆になる根拠…」は、そんなに必然性は高くないんで、まあいいとしても、「つゆののケガを試合シーンと連動…」の方は、全体の流れ(前の段落に書いた部分)がいいだけに、すごく勿体ないように思えるんですね。


 例えば、自分だったら、「無名の響が、名を売るために、つゆのに挑む」、「試合結果が、つゆのの勝ち → 負け → ドミられ負けの順」、「膝のケガ」プラス「一試合目の一ヶ月後に三試合目」、これをそのまま生かすのであれば、こんなシナリオを書きます。

 まず、はじめの二試合は練習試合、三試合目が本チャンの公式戦、という設定に、筋書き文を謳っておく(このページで上の方に書いた、試合背景の紹介みたいな文章ですね)。試合シーンそのものも、例えば照明を変えるとかして、練習試合と公式戦の雰囲気の違いが出れば、更にオケーです。

 んー、一試合目用の筋書き文は、そのまま流用でいいかもですね。試合結果も、途中の展開も、そのまま、と。でもって、本編では、二試合目は一試合目の2日後となっていますが、これを、本チャン戦の一週間ぐらい前という設定に変更し、筋書き文を、「このところ戦績が思わしくないつゆのは、一ヵ月後に行われる公式戦の相手に響を指名する。そして、公式戦の一週間ほど前、公式戦前に、もう一度お手合わせしていただきたいという響の申し出を、つゆのが受ける」みたいな感じにしておく。で、二試合目を、ややつゆの優勢で半分ぐらい進めておきます。

 響が攻めに回ったタイミングで、「私ね、いろいろ調べてきたんですよ。つゆのさん、すごく感じちゃう場所があるんですってね」かなんか言ってもらう。スリーパーのような、響がつゆのの耳元で囁けるような位置関係にしておくといいでしょう。つゆのの弱点は、耳あたりが適当なんじゃないでしょうか。で、セリフのあと、弱点への攻撃をきっかけにして、優勢劣勢が入れ替わる。ここが、上に書いた、「一試合目と二試合目の結果が逆になる根拠」になるわけですね。

 で、二試合目は、そのままつゆの失速で決着させるんですが、ここで、「つゆののケガを試合シーンと連動」のシナリオをぶち込みます。

「今日は油断しただけ。公式戦のときは、こうはいかないからね」みたいなことを口走り、負けてもなお強がるつゆのに、響が、

「だといいですねぇ。…… そうそう、私、つゆのさんの感じるとこの他にも、調べてわかったことがあるんですよ。例えば、こんなとこに古傷を抱えてることとか、……」

 ってなセリフを言い終わるやいなや、つゆのの膝をいきなり攻撃。肘落とし、あるいは膝で一撃、なんてのがいいですかね(もちろんフリですよ)。悲鳴を上げ、膝を押さえてのた打ち回るつゆのに、「じゃ、一週間後に、公式戦のリングでお会いしましょう。」みたいなセリフを残してリングを去る響。

 で、三試合目の筋書き文は、「響との練習試合で膝の古傷を悪化させてしまったつゆのは、公式戦の欠場を申し出るものの、響のヒールぶりに目をつけた主催者側が、これを拒否。つゆのは、やむなく、膝に爆弾を抱えたままリングに上がるが、……」こうですかね。どうです? ちゃんと繋がっていってるでしょ? このくらいのシナリオは、書けると思うんですけどねぇ。

 えーと、ついでなんで、筋書き文の見せるタイミングにもコメントを。一試合目から二試合目への切り替え、二試合目から三試合目の切り替えのとき、@前回分の映像が終わる直前のシーン(決着後ですね)を背景映像にして、次回分の筋書き文を表示、A右下にバトルのロゴが入った、空白映像が数秒間、B次回分の試合シーンスタート、という順番になってますが、@の部分に、ちょっと違和感を感じました。これは、筋書き文の表示を、Aに合わせるか、Bに持っていった方が良かった気がします。


 【プロレズリング 1】 に関しては、響みりあ嬢をキャスティングしたことに、ちょっと問題があるように思います。

 まず、競泳水着との相性の問題。彼女の場合、体幹(胴の部分ですね)のしっかり感に比べると、太腿がヘンに細い気がして、すごく違和感を感じるんですね。これは、自分が健康体が好みなせいかも知れないんですけど、ブログにもちょろっと書いたように、競泳水着って、腕や腿にある程度肉がついてないと、似合わないような気がするんですよ。

 あと、これは致命的かな、と思うのが、ファイト系作品の演者としてのセンスが感じられないこと。作中に、「そうじゃねぇだろ」と思える場面が、結構あるんですね。

 その一例が、作品冒頭、一試合目の開始直後。シナリオ上で、一試合目は「無名の選手が、すでに実績のある選手を食って名を上げてやろうと、……」のはずなのに、試合がスタートしたあと、相手を挑発してるのは、もっぱらつゆの嬢で、響嬢はバリバリに逃げ腰の演技になっちゃってる。これは、おかしいでしょう。正直、引きましたよ。

 それと、三試合目。この試合の設定上の大きな特徴は、「つゆの嬢が膝にケガを抱えている」ですが、それをうまく生かし切れてない。膝に大きなダメージを負っているヤラレ役を、どう攻めたら、ヤラレ役の魅力をより引き出せるのか、ヤラレ役がより哀れに見えるのか、ってのが、わかってない感じなんですね。

 例えば、三試合目の割とラスト近く。状況的には、つゆの嬢の膝がもうダメで、かなりボロボロになってる雰囲気です。そんな中、キャンバスに腰を落としているつゆの嬢から少し離れた場所で、自分から寝転がり、相手を挑発する、なんてことをやってる。だもんだから、つゆの嬢もそれに応じて、立って相手に近づいて行っちゃう。んもう、何やってんだか。

 自分は、この作品で彼女の役回りは、ヒールだと思ってます。つゆの嬢が、足にケガしてるシナリオまで用意してるわけですし、相方のつゆの嬢と顔立ちを見比べても、それが一番マッチするはずですから。でも、それを演じ切れていない、と言うか、彼女には、魅力あるヒールを演じるための感性が足りないんだと思います。

 とは言うものの、そこいらの責任を彼女に押し付けるのは、…… やっぱりちょっと可哀想だなぁ。ぶっちゃけね、つゆの嬢の「ヤラレとしての定評」を考えれば、商品を買う側は、「ちょっと凶悪そうな風貌の響みりあが、つゆの優をどう料理するのか」っつー頭しかないはずなんですよ。ですから、制作サイドがそういうキャラ設定をビシッと立てて、撮影前に、その辺の事情を彼女にちゃんと伝えてれば、もっと何とかなったような気がするんですけどね。

 キャラ設定の伝達を怠っていたのであれば、それは制作サイドの責任だし(キャラ設定をしてないのであれば、それは大ボーンヘッド)、しっかり前説をやったにもかかわらず、このパフォーマンスだったんであれば、それは根本的なキャスティングミスなわけで、やっぱり制作サイドの責任だと言えるんじゃないかと思います。


 ちょっと細かい点にも触れておきます。作中、つゆの嬢、響嬢、いずれも、「カメラ越しにスタッフと目で合図」するケースが、何回かありました。ファイト自体がガチでない以上、スタッフと意思確認を行いながら撮影を続けるのは、まあまあ致し方ないことなんですが、その、目で合図をしたときに、表情が飛んじゃってる。特にヤラレ側にこれ(苦しそうな顔つきが、スタッフと目が合ったときだけ素に戻る)をやられると、萎えることこの上なしです。この点は、今後、注意するように。

 プロレスファイト系の場合、試合の流れを切らずに、カメラの方を見る方法がないわけではないと思うんですね。自分が思いつくだけでも、例えば、ヤラレ側だったら、ロープに逃げたい風を装って、ロープを探すフリをして回りを見回し、その動きの中で、カメラ側のスタッフと目を合わせる。攻め側はもっと簡単で、堂々と余裕の笑みをカメラに向ければいい。こういう小技(攻め側は小技でもないけど)を、表情を維持したままやれば、まったく自然さを失わずに、スタッフとアイコンタクトできるんじゃないでしょうかね。


 まぁ、そんなんで、ヌキネタとしての有用性まで含めて、総合的な評価をすると、上に書いたようなダメダメさ加減だったこともあって、【プロレズリング 1】 は、「つゆの優がヤラレ役をやっている、というだけの価値しかない」ってのが、正直なところです。んでもって、つゆの嬢も、表情豊かに、いい声で泣いてくれる、という面では定評通りでしたが、レズファイト、イかせファイトのヤラレとしては、技術的に、もう一声欲しかったかな、って気がするんですよね。…… ってことで、一言の元に、「駄作」 と、バッサリ斬り捨てさせていただきます(とりあえず、「地雷」までは言わないでおきます)。

 【Battle Sex Lesbian 4】の方も、うーん、やっぱり、フィニッシュシーン周辺の濃さが足らんのだよなぁ。ギブアップで決着しちゃうこと自体にも抵抗あるし。ここが濃くないとねぇ、どうしても、ヌキネタとしての価値が落ちちゃうんですよ。

 あとですね、遥ゆりあ嬢の爪。何のために、こんな激長の付け爪付けてんだか。エロレズファイトですよ。これぢゃぁ、アソコに指ツッコむこともできないし、乳首弄るにしたって、邪魔になるだけでねーっスか。正味、こいつはカンベンして欲しかったです。それから、小春嬢が着用してたシューズ、と言うか、ブーツと言うか。この形状は、リングシューズ(リングブーツ)ぢゃねーです。SSSさんは、ロングブーツにこだわりがあるみたいだけど、長けりゃいいってもんでもないざんしょ?

 そんなことで、【Battle Sex Lesbian 4】の方も、個人的な評価は、あんま高くないです。モデルさんの質がいいんで、何かこう、すごく惜しいんですよね。特に小春嬢のおっぱいは、「おー、これは、質感といい、サイズといい、久々に【Boxing of the Lesbian】シリーズに推挙したい乳だ!」 とか思いましたし。


 業界最大手のSOD系メーカーを含めて、一般AVレーベルから、キャット作品がガンガン提供されるご時世になりました。Lady×Lady さんまで目覚めたみたいなので、そのうちに、イかせ決着のエロレズファイトものも出てくるかも知れません。業界トップクラスのモデルさんを突っ込めるし、イかせシーンを濃く見せる手法も充分承知している相手が、このジャンルに参入する可能性もあるわけです。バトルさん、SSSさん、もっといいもの作ってくんないと、そのうちに、大手に食われちゃいますよ。



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