All about Erotic Fight #11 --- 2008.03.14

【Boxing of the Lesbian 3】レビュー



 やっと 【Boxing of the Lesbian 3】がリリースされました。前作である【2】が出てから半年以上も経過しており、その間、SSSさんから、ボクシングを題材とした作品がいろいろ出ていることもあって、「【Boxing of the Lesbian】シリーズも二作で終わりか。オイラにとっちゃぁど真ん中だったのに……」 と、半ば諦めていただけに、今回、【3】が世に出たことは、自分にはすごく嬉しいニュースでした。

 それに加えて、出演するモデルさんが、桃井アンナ&国見奈々という、「SSSさんの持駒の中では乳充実度MAX」、ついでに言うなら、「眉月的【Boxing of the Lesbian】シリーズのキャストとして見てみたい乳度的にもMAX」 なお二人だったので、ブログを読んでいただいてる方はおわかりのように、自分としては、この組み合わせであることが発表になったとき、「ぬぉぉぉぉこのおっぱい同士がボクシングコスであんなことやこんなことをしちゃうのかぁぁぁぁぁ!!」 ってな感じで、んもう全身に鳥肌が立つほど興奮しちゃったわけです。

 そんなことで、出演されたお二人のモデルさんのおっぱいに、かなり過剰な期待を乗っけた状態でバトルさんでお買い物を済ませ、家に帰って中身を見たんですが、実際のところ、アンナ嬢が、自分の中でイメージしていたほどには巨乳でなかったり(でも、形やぷにぷに感はすごくいいんだよね)、奈々嬢のおっぱいは確かに立派だけども、お腹周りもそれなりに立派だったり、なんてことにも気づいたんですね。

 でも、最後までを見終えた時点で、そんな小さな落胆はキレーに吹っ飛んでました。それほど、この作品の出来栄えは素晴らしい。いろんな意味で、自分の好みに合っているという部分を割り引いても、トップレスボクシングファンの方、エロレズファイトファンの方に、「コイツはキてる。買っとけ!」 と、自信を持ってオススメできます。…… ってことで、今回のレビューも、かなり力を入れてぶちかましたいと思いますっ! ふむっ!


 例によって、時間配分の話から。前作、前々作と同様に、KO決着の三本勝負の構成で、一本目から三本目まで、それぞれ12〜15分。それと、決着がついたあとの、『ペニバンレイプタイム』 にも、10分ほどの時間が充てられていて、CMを除いた本編は、およそ52分ほどです。

 次に、試合の流れと勝敗について。

 始めに、20秒ほどの睨み合いシーンがあってから、試合開始のゴング。一本目は、数分のイーブンバランス状態のあと、国見奈々嬢が桃井アンナ嬢を圧倒する展開となり、アンナ嬢をロープに追い込んだ奈々嬢が、乳揉み、股間さすりで一気に攻勢に出て、ラストは、股間パンチ連打でイかされちゃったアンナ嬢のアゴに左アッパーを決めて、アンナ嬢をKO。

 二本目は、開始のゴングが鳴っても、コーナーから離れるのを渋るアンナ嬢が、余裕綽々で近づいていった奈々嬢にキス攻撃を仕掛け、そこから一気に攻勢に出ます。奈々嬢が食い下がるも、最後までアンナ嬢から主導権を奪えず、ラストは、コーナーを背にした奈々嬢にアンナ嬢が股間パンチを打ちまくり、イっちゃった奈々嬢のアゴに右アッパー叩き込んで、奈々嬢をKO。

 三本目。序盤は、アンナ嬢から何回かダウンを奪うなど、やや奈々嬢優勢のまま進みます。しかし、グラウンド状態でアンナ嬢を攻めているときに股間パンチを食らい、そこから完全に失速。アンナ嬢の、スタンディング、グラウンドを織り交ぜたおっぱい攻撃、キス攻撃、股間攻撃を立て続けに食らい、ついにコーナーを背にした状態で昇天。体勢を入れ替えたアンナ嬢に、アゴを押し込まれるようにして倒され、リングの中央で大の字になったままカウントアウト。その後、勝ったアンナ嬢がキャンバスに横たわっている奈々嬢にフェイスシットを食らわすシーンなんかも少し入ってます。

 …… ってことで、2-1で桃井アンナ嬢の勝ちです。ブログに書いた、勝敗予想は、思いっきり外れてしまいました。わはははははは(と笑ってごまかす)。で、このあと、「ペニバンレイプモード」になるわけですが、それは後ほどじっくりとご紹介させていただきます。


 全体のイメージが伝わりやすいように、もちっと追加説明を。

 前作は、意図的に照明を落として、妖しげな雰囲気を出すような感じに仕上がっていましたが、今回は、ジャケット写真やサンプルムービーを見れば何となくわかるように、割と普通(何を以って普通とするのかはアレですけど)のライティングで撮影されています。

 前作に出てきた女性レフェリーは、今回はナシ。【1】と同じで、カウントおよびアナウンスを(画面に一切出てこない)男声が担当しています。それから、手だけ出演の女性レフェリーを廃止した影響なのか、これも前作にはあった、勝負の間の、「コーナーでストゥールに腰掛けてはあはあしている姿をお届け」 も、今回はなくなっています。

 それと、ダウンした相手への攻撃が解禁になったことで、攻防の流れ、みたいなものは、かなり変わりましたね。頻度は、んー、まあ適度かなー。攻撃パターンとしては、圧し掛かっておっぱい攻め(揉み、しゃぶりなど)、股間攻撃(擦り、小刻みなパンチ)、股間同士擦りつけ、こんな感じですかね。スタンディング状態では、【2】で出てきたもの以外に、相手の股間に太腿を突っ込んでぐりぐりやる、なんてのも加わりました(画面の端っこに追いやられてるので、あんま目立たないけど)。

 あと、アンナ嬢、奈々嬢ともに、セリフを発するシーンが割と数多くありますが、アンナ嬢は奈々嬢のことを 「奈々ちゃん」、奈々嬢はアンナ嬢のことを 「先輩」 と呼んでます。一応、そういう関係のキャラ設定みたいですね。


 では、「感じたことを感じたままに」の手始めとして、小道具関連で、ある意味、エポックメイキングと言えるのではないかと思えるほど、嬉しかったことを二つ。

 まず、トランクス。ジャケ写とサンプルを見た段階で、「サイドラインどころかベルトラインもないやん。これはアカンでしょ。」 と思ってたんですが、本編を見ると、これがなかなかどうして。股下丈の短さもそうですし、ベルトラインの下、お尻周りにあまり余裕がなく、モデルさんの身体のラインにフィットしているなど、かなりいい味が出てて、これはこれで充分 「アリ」だと思いました。実は、バトルさんに今回のお買い物に行ったときに、昨年11月24日付けでブログに書いたのと同じトランクスが、まだディスプレイされていたんですが、これをしばし眺めながら、「うーん、この形でベルトラインとサイドライン入れたら(別の色にしたら)、かえって変かな……」 とか思ったこともあったりしました。

 自分は、女ボクシング、とりわけエロ系のものであれば、ボトムウェアはトランクスが一番だと考えていて、「既存品でいいものがないんだったら、作ってでも」 とまで言い続けてきました。SSSさんが、この作品に使用したトランクスを、どっかから見つけてきたのか、それとも監督のコメントにあるように、本当に仕立てたものなのかはわかりませんが、エロ系ボクシングのコスとしては、すごくソソる形状だと言っていいでしょう。

 もちろん、この形状のトランクスを使うのは、SSSさんとしては初の試みになるわけですが、今後、Metabom監督担当の【Topless Blow】シリーズまでを含め、SSSの「標準のボクシングコス」として使っていただきたい(ぶっちゃけ、【Topless Blow 4】が二組ともこのトランクスだったら買います)、また、色のバリエーション(ヤラレ役および日焼け肌系モデルさん用に、白の確保を推奨。エロいよ白は)を揃えるとか、ベルトラインやサイドラインを入れてみる、外腿側のカットを深くしてみるなど、よりエロいトランクスを目指して、いろいろ試してみてもらいたい、そんな風に思います。

 次にマウスピースの扱い。U25での監督のコメントにもあるように、アンナ嬢、奈々嬢とも、ほぼ全編に渡ってマウスピースをしている状態で、お二人とも、一度口からこぼれ落ちた(不自然に吐き出した感じではない)マウスピースを拾って咥え直す、なんていうことまでやってくれています。

 最近のボクシングもの(特にエロレズ系)は、「そんなにしてるのが嫌か?」っていうぐらい、早いうちにマウスピースを放棄しちゃうものが多く、その点で自分としては何度も悲しい想いをしてたわけですが、この作品では、「マウスピースを咥えた状態で喘ぐ女ボクサーのエロ」を、心ゆくまで堪能させていただくことができました。これはねぇ、正直、感動しましたよ(三本目のラスト近くで、アンナ嬢が奈々嬢のマウスピースを口で奪い取るシーンがありましたが、こいつはちょっと残念だった)。

 …… ってことで、「全編マウスピースしている状態」は、業界規模でスタンダード化していただきたい。もっと言うと、マウスピースしたまんまでKOされちゃってもいいぢゃん、とも思う。つか、その方がエロくね?


 次に、出演されたモデルさんの評価みたいなものを。

 冒頭の部分で、すでに「素晴らしい出来だった」と書いたように、桃井アンナ嬢、国見奈々嬢共に、この作品で見せてくれたパフォーマンスは、目を見張るものがありました。

 まず、ボクシングファイトとして、非常に高いレベルの演技を見せてくれていること。これまでに世に出た国産のトップレスボクシングビデオ(DVD)、とりわけ、エロレズファイト的な要素が強いものとなると、総じてボクシングファイトの部分は、んもうダメダメになってしまっていたわけですが、この作品はそうではない。パンチを打つ、パンチを受ける、という動きの自然さ、激しさ、ヒットの度合いなど、AVモデルさんが演技でやっていることを考えると、この作品のボクシングファイトのレベルは、極めて上質のものであると言えます。

 あと、攻勢劣勢の切り替えが、かなり自然にできていること。これも大きな評価ポイントです。攻め続けていた側が、何の前触れもなく「相手の攻撃待ち」をしちゃって、攻勢劣勢が入れ替わる、なんてのは、今までの作品では良くあることだったんですが、この作品に限って言えば、それがないことはないんだけど、全体的にスピード感があるので、それほど目立たないですね。ここいらは、自分が今まで言い続けてきた、「衰弱していくさま」とも絡んでくるんですが、その点でもアラは目立ちません。

 また、前作【2】のレビューを書いたときに、「ボクサー本来の動きとして不自然なもの」について、いくつか挙げましたが(後ろから四分の一ぐらいの、箇条書き風なってるとこ)、【3】では、その中の、「試合開始直後に、いきなりスイング気味のパンチを振るうのは不自然」以外については、項目によって程度に差はあるものの、かなり改善されているように思います。

 この作品に対して、「ボクサー本来の動きとして不自然なもの」としてダメ出しするとすれば、アンナ嬢の構えとフットワーク(これもそんなにひどいものではないんですが)、あとは、「パンチが当たる距離までお互いに近づいているのに何もしないのはイカン」、このぐらいですかね。

 これに対して策を打つとすれば、劣勢側が下がるなり横に逃げるなりして自分から距離を取る、もっといいのは、攻勢側がジャブのような小さなパンチを出す(ことで、パンチを受ける側に後退する機会を与える)。この、「相手のグローブにパンチを当てる」には、多少技術が必要になりますが、お互いにちゃんと構えを取っていれば、それほど難しいことではなく、かつ、自然に見えるはずで、AVモデルさんレベルのボクシングファイトでも、もっと活用していただきたい。…… と、ここらへんまでやっていただければカンペキでしょう。

 それ以外の、エロレズファイトとしての演技も、「自分たちが、この作品の中でどんな演技を求められているのか」ということを正しく認識し、それを一生懸命やってくれているように思います。演技過剰気味に見えちゃったり、「あ、ここはこうして欲しかったなー」と思えたりするところもナンボかありましたけど、こう、なんちゅうか、「迫力のある作品にしたい」、「エロい作品にしたい」ってな感じの気合い、気迫みたいなものが、演技から伝わってくるような気がするんですね。

 特に、自分は、奈々嬢の演技を高く評価してます。例えば、ヤラレ側に回ったときの「よろける」とか、「後ずさる」とか、そういう細かい演技まで上手にこなしている、なんてことにしてもそうなんですが、何と言っても嬉しかったのは、「上半身を丸めるようにやや前傾させ、頭を前に倒す」、「肘を絞り、グローブを掌側が内側になるようにして、下アゴが隠れる位置まで上げる」、という、ボクサーの構えがちゃんとできていること。レズファイト的な要素のないものまで勘定に入れても、こんな綺麗な構えを、トップレスのボクシング作品で見たのは初めてです。これにはちょっと感動しました。でもって、その構えが、試合の進行とともに少しずつ乱れていく。ここいらは、「衰弱していくさま」的にもOKです。

 アンナ嬢の方も、動きや構えの自然さ、みたいな部分は、奈々嬢に比べてやや見劣りしてしまいますが、それでも、エロ系ボクシングのキャストとしては、過去に世に出た作品と比べると、上々の演技だと思います。加えて、エロ攻撃で相手を攻めるシーンでは、迫力のある演技を見せてくれていますし、「(積極的に)ヨダレを垂らす」とか、作品のエロ度をアップさせるための努力も感じられます。

 また、お二人の表情もいいです。奈々嬢は、泣き顔っぽくなるヤラレの表情がものすごくソソりますし、勝った一本目のラストで見せるような、「敗者を小バカにする顔」も、いい味出てます。アンナ嬢は、レズ攻撃を受けたときの、「表情が飛んで視線が泳ぐ」パターンの感じちゃった顔とかもいい。あと、攻め役に回ったとき、顔に浮かぶ 「凶悪さ」、これもタマランです(これは、本編見るまで想像できなかった)。それに加えて、今回の【3】では、カメラがお二人の表情を割としっかり追ってくれている(特にヤラレている側の顔がちゃんと映っている時間が長い)のも、嬉しいことだったりします。

 最後に、演技面で、これはどうかな、と思った点について少々。

 まず、お二人とも、(試合中に)ちょっとしゃべり過ぎかなぁ(しかし、「マウスピースをしている状態でも、しゃべってる言葉は、割とはっきり聞き取れる」ということも、よくわかった)。それから、グローブを身体の前でパンパンと叩き合わせる仕草が、多すぎる気がしました。ただ、ここいらは、「頑張ってる」ことの現われでもあると思うんですけどね。

 あと、一本目の終わり近くに、アンナ嬢がダウンから立ち上がろうとして四つん這いになったとき、カウント7ぐらいのタイミングで、奈々嬢がアンナ嬢を押し倒すシーンがあるんですが、これはちょっとカンベンして欲しかった。ボクシングファイトの絵的にもどうかと思うし、結果として、カウントアウトに間に合わせるために、アンナ嬢が、素早く立ち上がらなくちゃいけなくなっちゃってるんですよね。KOシーンのちょっと前でしたし、ここは、余計な手出しをせずに、ヨロヨロ状態で立ち上がる演技をするための時間を、アンナ嬢に与えた方が良かった気がします。三本目のKOシーン(アンナ嬢が、仰向けから横向きになった奈々嬢を、もう一度仰向けにする)もそうかな。余計な手を出さず、奈々嬢に「KO負け演技」を任せて欲しかったです。


 では、「試合後の敗者のお仕置き」について。

 三本目終了の、奈々嬢がリング中央に横たわっている画でスタートしてから、試合中と同じコスで、トランクスの上に腰腿ストラップタイプのペニバンをつけたアンナ嬢が登場。で、奈々嬢の股のあたりにヒザを下ろし、奈々嬢のトランクス、さらに、トランクスの下に穿いていた白パンティも脱がし、奈々嬢を全裸にしちゃいます。その状態で、アンナ嬢が奈々嬢の股間をグローブでちょろっと弄ったあと、奈々嬢の身体を跨ぐようにして強制フェラモードへ。

 その後は、四つん這いのワンワンポーズと、中下段コーナーマットに手を置かせた立ったポーズでバック攻め、さらに再び奈々嬢をリングの中央で仰向けにして、言葉攻めを交えながら一気にフィニッシュ。でもって、果てちゃった奈々嬢が、自分の顔の傍らで膝立ちになった、アンナ嬢の股間から突き出ているディルドをちろちろしゃぶっている図でフェードアウト。ま、ペニバンナントカのフルコースって感じですね。

 この「お仕置き」の部分、ジャケ写やサンプルにはまったく情報がなく(そこいらに絵を載せると、最終的な勝敗がバレちゃうのよね)、以前、「負けたらペニバンレイプ」が謳い文句だった、Club-Qさんの【Girls Fight 22】に手を出して、「ボールペンみたいな形をしたディルドゥ」で大萎えこいたことなんかもあって、自分としてはどんなモンが出てくるのか、ハラハラドキドキ状態だったわけですが、ディルドゥもそこそこ立派な形、大きさでしたし(色もナマナマしくていいかなー)、時間的にも余裕を持った作りになっていたので、結構満足してます。

 ちょっと残念に思ったのは、お仕置きタイム全体を通じて、奈々嬢のグローブが、画面からハミ出ちゃってるカットが多いように感じられること。やっぱねぇ、試合に負けてヤられちゃう、哀れな「女ボクサーの図」ですから、マニアとしては、「グローブをしている姿」を見たいんですよねぇ。

 あと、これは賛否両論で、否とする意見が多いような気もするんですが、攻め側のアンナ嬢は、グローブを外した方が良かったんじゃなかったかな、と。グローブがなくなって、手が自由になるんであれば、もっといろんなことができたんじゃないか、例えば髪を掴むとか、指先で奈々嬢の女の子をクリクリ攻めるとか、もっと言えば、電マみたいな道具を使ったり(好きなんだよなぁ、電マ攻め)とかもいけたんじゃないか、って思うんですね。バンデージ巻いてれば、試合を終えた直後のボクサーだって感じも出ますし。

 ちょっと穿った見方をすると、バック攻めにしても正常位っぽい体勢にしても、映像を良く見ると、血の通ってないおチンチンは、奈々嬢の中に、どうも「入ってない」っぽい。で、それをグローブでうまく隠してた、そんな事情もあったりするんじゃないかと思ったりもするわけです(但し、あくまでも、良く見たから入ってないっぽいと気づいたわけで、普通に見ている分には、「ばっこりイかれてます」という画にはなってます)。

 それにしても、ペニバンナントカでないにしても、「敗者のお仕置き」を盛り込んでくれるのはありがたいことなんじゃないかと。SSSさんだけでなく、他のメーカーさんも、そこいらに関して、もっと研究&サービスする方向に進んでもらいたいなぁ、なんて思います。


 さて、上にも書いたように、この作品では、このシリーズとしては初めて、「ダウンしている相手への攻撃がアリ」になりました。この、寝転がった状態での乳舐め攻撃だの、股間擦り攻撃だのってのは、「これってレズプレイの基本でしょ」みたいなところがあって、自分としては、この方向転換をありがたく思ってはいるんですが、反面、ダウンカウントをどうするか(する/しない、する場合はどのくらいのスピードでカウントを進めるか)という問題を上手く解決しないと、ボクシングものとして一番肝心な、ダウンシーン、KOシーンの魅力を殺ぐ恐れもあります。

 この作品では、@打撃ダメージによるダウン(まぁ普通のダウンですわね)、Aエロ攻撃によるダウン(おっぱいを擦られてその場にへたり込んじゃうとか)、B押し倒される/投げ倒されることで起こるダウン、と、こんなパターンがあって、@Aはダウンとしてカウントスタート、Bは、ダウンにしたり、スリップ扱いでカウントをしなかったりにしたりです。また、倒れた相手を攻撃するのは、ダウンとしてカウント進行中であっても、スリップ扱いのときでも自由、という感じに進めています。

 自分としては、【3】に純粋なダウンシーン、つまり、キャンバスに倒れるなりへたりこむなりした状態で相手から放置され、ダウンカウントを受ける女ボクサーの姿を、もちっと見てみたかったかな、という印象を持っていて、また「ダウン中の攻撃」と「カウントの進行」との関係が、ちょっとうまくいってなかったかな、って気もします。

 ダウンカウントの進行スピードについて、C.ロナ監督は、「白々しい遅いカウントになるのではなく、ある程度適したテンポで数えられているので、緊張感は途切れません」というコメントをU25に載せていますが、こいつには、ちょっと「ダウト」。実際にカウントのスピードを計ると、だいたい4秒〜4秒半ぐらいで、「適したテンポ」とは言いがたいですね。

 作品を見ていると、「ダウンしている相手への攻撃は、カウント7で止める」という約束事を作っていたように感じます。カウント4秒とすると、ダウンした相手を攻めていられる時間が30秒弱、そこから立ち上がるまで時間が約十秒、ってとこでしょうか。まぁ、ダウン中の攻撃時間にある程度尺を取りたい、立ち上がる時間も確保しなきゃなんない、そう考えると、カウントのスピードがこのくらいになっちゃうのは、わかんないでもないんですけどね。

 でもって、KOシーンもカウントのスピードはこのままなので、フィニッシュブローを受けてからカウントアウトまで40秒以上。さすがにこれは、ちょっと長すぎるかなと思いました。で、ここが間延びすると、勝ち役は負け役を弄りたくもなるだろうし、負け役側も、ただぶっ倒れてるだけじゃぁ、ってことで、いろんなことに手を出そうとする。現に、一本目、三本目のKOシーンでは、カウント進行中に、勝ち役がダウンした側のおっぱいをぷにぷにっと弄ったり、なんてこともやってますしね。勝ち役のヤラレ弄りは、ヤラレ役がカウントアウトされてからで充分だと思う。やっぱねぇ、KOシーン(KOに至るダウンシーン)ってのは、ヤラレ役が勝ち役から放置された状態であって欲しいんですよ。


 ここいらを踏まえて、この「ダウン中の攻撃及びカウントの進行問題」を解決すべく、一つ提案をおこなっておきます。主旨としては、ダウンカウント進行中は倒れている相手を攻撃しないことでダウンカウントの進行を正常に保つ(イメージとしては、カウント当たり二秒前後)。ただし、カウントをスタートさせるダウンの種類を限定しておくことで、カウントなしの状態で倒れている相手を攻める機会を確保する、と。

 具体的には、上で、@ABと、ダウンを三つの種類に分けましたが、@の場合は、パンチを受けた側が倒れた瞬間からダウンカウントをスタート。で、AとBは、その場ではカウントをスタートさせないで、倒れた相手を攻撃してもいいことにする。でもって、倒れている相手にエロ攻撃を仕掛ける仕掛けないにかかわらず、倒れていない側が相手を放置する、あるいは、倒された側が相手を突き放すなどして相手から離れた状態が出来上がったとき、倒れている側がすぐに立ち上がらない場合は、カウントをスタートする(二人ともすぐに立ち上がらなければ、ダブルダウンとして、カウントスタートがいいかな)。こんな感じです。

 こうしておけば、グラウンドでのエロ攻撃を仕掛けたければ、相手を押し倒すなり投げ倒すなりして、Bの状態を作ればいいことになります。また、Aの状態で、立っている側が相手を放置すれば、そのままダウンカウントをスタートさせることもできるし、そのまんまカウントアウトという手も使える。これって結構エロい構図だと思うんですよね。

 と言うのも、自分としては、レズファイトって、「イっちゃったとこで勝負アリ」だと思ってるんで、例えネタがボクシングであっても、この作品や、【2】の一本目、二本目みたいに、イっちゃった後の一撃(まぁフィニッシュブローですわね)でKO、ってのは、どうもこう、無駄なステップのようにも思えてしまうんですよ。パンチによるKOは、それはそれでよし、でも、イっちゃったらイっちゃったなりでKOってのも、それはそれでいいんじゃないかと。そんなわけで、三本のうちの一本(と言うより、ヤラレ側が負ける二本のうちの一本目) は、Aのダウンでカウントアウト、なんて図も見てみたいかなと思ったりしてます。

 うーん、そこまで(上の提案の部分ね)する必要もないかなぁ。実のところ、レビューを書きながら、何回もDVDを見ているうちに、スローカウントに慣れてきちゃって、あんまり違和感を感じなくなっちゃったのよねぇ。……


 「ライティングが自然光に近い感じになった」、「レフェリー兼セコンド役の廃止」、「インタバル間の映像がカットされた」、と、ここいらについて、もちっとコメント。

 【2】は、自分が「獣たちの夜会」で描いたような、ちょっとアンダーグラウンド臭のする、でも、レフェリーなりセコンドなりの手はしっかり入る、そんな雰囲気と言うか、そういう路線で演出がなされた気がします。それに対して、【3】は、仲の悪い女の子同士の私闘、みたいなノリで、レフェリー、セコンドという第三者の手を入れないことを前提に演出、尺割りがなされたような印象です。

 これは、作中で、アンナ嬢と奈々嬢が、先輩後輩の間柄っぽいキャラづくりになっていることもあるんですが、例えば、「ボクシングは松沢先輩に負けちゃったし、男子とのエロ勝負も、勝ったけど、あれは相手が弱かっただけ。桃井先輩なんて大したことない」みたいな話を、奈々嬢が仲間内でしていたのをアンナ嬢がどこかから聞きつけて、

「アンタさぁ、ボクシングもエロファイトも、私より自分の方が強いとでも思ってるわけ?」

「え? 違うんですかぁ? 申し訳ないですけど、ボクシングでもエロファイトでも、先輩が相手だったら、100%勝てる自信がありますよぉ。」

「ふーん、大した自信ねぇ。じゃぁ、その自信が本物かどうか、アンタの実力を試させてもらおうじゃないの。」

「…… 先輩、もしかして、私とヤろうっていうんですかぁ? 私は全然かまいませんけど、恥をかくだけですから、やめといた方がいいと思いますよぉ。」

「相変わらず口だけは達者なのね、奈々ちゃん。…… まぁいいわ。アンタとアタシ、本当はどっちが強いのか、リングの上で白黒つけましょ。」

 と、そんないきさつでがあって、試合することになっちゃった、みたいな背景が見えてきたりするんですね。…… まぁ、んなことはどうでもいいか。

 今回、インタバル映像はカットになりましたが、二本目、三本目を、「前回負けた側がダメージを引きずってる」感じの画でスタートしているので、【1】のような淡白さは感じませんでした。加えて、第三者の手が入らない前提の三本勝負なら、勝負の合間にストゥールが出てきたりするのは、かえってヘンかなぁ、とも思ったり。ここいらへんは、作品のテイストとうまくマッチしている気がします( ← ぶっちゃけ、これが言いたかっただけだったりして)。

 あー、あと、冒頭の、「睨み合いシーン」。二人の乳のアップ → 顔アップ(アンナ嬢セリフ) → 奈々嬢、にやっと笑ってアンナ嬢に背を向け、赤コーナーに向かって歩き出す → 奈々嬢の背中からアンナ嬢にカメラが移る → アンナ嬢、「今に見てらっしゃい」的な凶悪な表情を浮かべつつ青コーナーへ、と、こんな感じになってるんですが、これで17秒。んー、もちっと尺取っても良かったかな、と言うか、取って欲しかった。乳アップ画面の前に、引きの画が欲しかったですね(そこから寄っていって、脚 → 乳 → 顔のアップへ)。奈々嬢のセリフも用意してあげるべきだったんじゃないかなー。


 今月の初めごろ、2chに、「自前のリングも作ったんだから」という書き込みがあって、「え、そなの?」と思ってたんですが、どうやら、この作品で使ってる、キャンバスにSSSさんのロゴが入ってるやつみたいです。気づかなかったけど、初出は【侵略者】みたいですね。ここ数週間にリリースされたSSS作品にも、この「ロゴ入りリング」で撮影されたものが、いくつか出てきています。で、何でこの話をするかというと、「おニューの品にはありがちな色落ち」が、この作品に、ちょっと残念な影響を与えているからなんですね。

 【3】は、濡れ肌、テカリ肌を演出するために、恐らくローションみたいな液剤を、出演されるモデルさんの身体に塗って撮影をしていると思うんですが、この、「おニューの品の色落ち」か、それとも液剤との相性がよろしくなかったのか、モデルさんの身体のロープに触れたと思しき箇所に、黒い跡が、すんごくはっきり残っちゃってるんですよね。んー、これは、演技してるモデルさんが、ちょっとかわいそうだった。


 個人的には、三本目の流れは、アンナ嬢負けであって欲しかったかなぁ。自分がアンナ嬢のファンだ、ってこともあるんでしょうけど、股間パンチ以外の、ロープやコーナーに追い込まれるなり、相手に圧し掛かられるなりしてる状態で、エロ攻撃を受けてアヘアヘしてる図は、奈々嬢ヤラレモードよりも、アンナ嬢ヤラレモードの方が、クるんですよね。ですから、そんなアヘアヘ状態のアンナ嬢を、もっと見たかった。…… まぁ、そんなわけで、一本目の後半からフィニッシュに至るまであたりが、自分としては、一番の「抜きどころ」だったりします。

 でも、そうすると、ペニバンでヤられちゃうのがアンナ嬢になるわけですが、んー、これはこれで、作品のシナリオ通りに、奈々嬢がヤラレ役の方が、クる画が撮れるのかな、って気はするんですよね。泣き顔っぽいヤラレ顔は、奈々嬢の方がエロいですから。


 上に、トランクスとマウスピースについて書きましたが、小道具類関連の話をもうちょっと。

 まずシューズ。この作品で、アンナ嬢、奈々嬢が履いてたシューズは、他の作品で見たことのないものだったけど、これもおニューのアイテムなのかしら(サンプルムービーをいくつか追って、似た感じのシューズを見かけたけど、画が小さすぎて確認するまでには至らず)。んー、でもロングシューズってのはなぁ。【2】では、石原あすか嬢が、すごくいい感じのシューズを履いてたんですけどね(彼女は結構タッパあるから、足のサイズもそれなりに大きいハズで、SSSさんがいつも使ってるシューズには入りきんなかった、という事情があった気がする)。

 SSSさんが、ハイカットのシューズに対してこだわりを持ってるのはわかる。でもそれは、プロレスものだけであって欲しいんですよね。だから、ボクシングもののシューズに関しては、SSSさんよりも、他のメーカーさんの作品の方が、イけてるように思えて仕方ない。トランクスはいいものが出来上がったんで、次にSSSさんに見直してもらいたいのはここかな。

 あとはグローブ。今まで、ことあるごとに言ってきてるから、読んでる方も、自分が「Winningの8オンス否定派」であることはご存知だと思うんですが、実は、今回の【3】を見たとき、あんまり違和感を感じなかったんですよね。純粋なボクシングファイトではなく、揉んだり擦ったり弄くったりなんちゅうこともするんであれば、これはもうこれでいいのかな、と(揉んだり云々するにしても、やっぱ個人的にはReyesが一押しかな)。特に、「トランクスやパンティを難なく毟り取れる」ことがわかったので、この機能性はポイント高い(笑)。

 とは言うものの、色にはもっと変化があってもいい気がする。これはトランクスにも言えることなんですけど、例えばトーナメント戦みたいに競技色の濃いものであれば、赤青でいい。でも、内容重視のエロ風味作品であれば、グローブは黒に手を出して欲しいですし、トランクスも、もっと色のバリエーションがあっていいと思う。同じエロレズ風味の、【レズバウト】、【Battle Sex Lesbian】の水着にしたって、赤青対決ってわけじゃないでしょ? だったら、モデルさんのキャラに合わせて、いろんな色のものがあっていいと思います。


 とまぁ、だいたいこんな感じなんですが、ここまで、いつものレビューと比べると、褒める系コメントの割合が多いことに気づかれると思います。でも、正直なところ、今回の作品は、ツッコめるところが少ないんですよね。【Boxing of the Lesbian】シリーズだけでなく、エロレズもの、ボクシングもの含めて、今までに自分が見てきた作品は、眺めているうちに、「ここはダメ出し」、「ここもダメ出し」 って部分がポンポン見つかって、レビューっぽいものを書くにしても、ネタには困らなかった(つか、多すぎて困った)んですが、この作品に限っては、そういったネタが、ホンマに少なかったです。

 監督なり企画者なりがきちっとシナリオを書いて小道具を用意し、モデルさんが、自分の持てるポテンシャルをフルに発揮して、迫真の演技でそれに応える。撮影スタッフも、彼女たちの頑張りをビシッとカメラに収める。【Boxing of the Lesbian 3】は、そういう、多くの関係者の力が集まって出来上がった、珠玉の一品ではないかと思います。ですから、自分も、この作品に出会えたことに感謝すると共に、このページを見ている方に「買っとけ」と言いたいですし、また、自信を持ってそう言い切れます。


 上に、作品のテイスト云々と書きましたが、このシリーズの今後の方向性として、【3】のような健康的な環境っぽいもの、【2】の、アンダーグラウンド臭のする、妖しい雰囲気のもの、どっちもイケるような気がします。個人的には、次は、【2】パターンの、「妖しい雰囲気deおねいさんキャラ対決もちろん乳的にもバリ充実」なんてのが見たいかなー。

 とにかく、このシリーズには、多少リリース間隔が空いてしまうにしても、絶対に生き残って欲しい。監督の納得の行く、最高のモデルさんで、気合の入った作品を見たい。そう、切に願う次第です。


 爆乳エロレズトップレスボクシング万歳!



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