「女園四峰シリーズ」、お楽しみいただけましたでしょうか。
このページでは、全五話からなるこのシリーズについて、裏話っぽいものや、自分の思い入れなどを含め、つらつらと書き綴っていきたいと思います。よろしかったら、お付き合いください。
はじめに、全五話について、どういう順番で着想が生まれ、どんな感じで書き進められていったのか。この辺を少しだけご紹介していきましょう。途中、「性的描写をどうするか」、という大問題にHP自体が揺れていた時期もありますので、その辺のことなども、合わせて記しておきます。
まず、第一話と第二話、これが完全に独立したシナリオとして、頭に浮かびました。ひとつは、エチなしの純粋な学園女子BOXもの(第一話)、あと一つは、もう、自分なりに極限のエロスを追求するみたいなノリでした(第二話)。
とりあえず、同時に少しずつ書き始めたのですが、第一話側の背景をちゃんと構築していく過程で、これは完全に別ストーリーではなく、シリーズものにしてしまって、第二話をうまく後ろにくっつけることができないだろうか、というアイデアが浮かびました。潤子が『裏のリング』に立たなければならなくなったいきさつが、多少力技っぽくなったのは、そのためです。第二話の内容は、もともと学園モノとして扱う予定ではありませんでしたからね。
そんなことで、先に第一話を完成させてしまって、これを物語の背景と一緒にした最初のコンテンツとして、HPの立ち上げとしました。しばらくしてから、第二話として掲載する予定の作成中の原稿から抜粋したものを「予告編」として掲載したわけですが、立ち上げ当初からうちのHPとお付き合いしていただいていた方はご存知の通り、ここで例の、「性的描写排除」事件がありました。
HPの方向性に悩みながら、裏では第二話の原稿を書き進めていました。シリーズものとして発表してしまったからには、続けなければならない。でも八分目まで書き進んでいた原稿を、手直しすることも、捨てることも、どうしてもできませんでした。自分が本当に書きたかったのは、第二話のエチの部分でしたから。
で、まあ一応、エチいまんまで書き上げちゃおうか、ということになり、第二話を現在掲載している状態で完成させ、「残念です。見てみたかった。」というメールをいただいた何人かの方に、生原稿を送りました。そこで、原稿を読んでいただいた中のある方から、「これをUPしないのは惜しい気がする。やりたいようにやってみればどうか。」というアドバイスをいただきました。自分でも、いろいろなHPを見たりして、エチ方面をどうするかを真剣に悩んでいたのですが、他数名の方から、「大丈夫じゃないの? 責任は取れないけど」という声を掛けていただき、消されたときの逃避先のメドも立ったので、エチ込みでHPを運営していく決意を固め、第二話の掲載に踏み切りました。
シリーズものとしての連載を思い立ったと同時に、ここで誰と誰が試合をするという程度の、完結までのイメージは何となくでき上がっていました。第二話のエンディングがハッピーエンドっぽくなったことで、最後までハッピーエンド精神を貫くこと、ラストもきっちり大団円で終わらせることを決めたのもこの時点です。
第三話以降にちゃんと登場する潤子のライバルキャラの前フリだけをしておいて、今の全五話構成(あと二つぐらい追加できるかな、とも思ってましたが、結局はやめた)の流れを固めて、第三話を書き始めました。
第三話を書き終える頃には、完全に最後までの大枠が固まっていて、第四話と第五話はほぼ同時進行で進みました。第四話もけっこうエチく、かつ綺麗なエンディングができ上がったので、早く掲載したくて、最後はちょっとだけ第四話の完成を急ぎましたけどね。
だいたい、こんな感じです。では、それぞれのお話ごとに、思いつくまま書いていきますね。
本当は、この部分は独立させず、第一話の中に組み込みたかったんです。「背景を描写できる筆力がないから、こんな風になるんだ」と思われるような気がしてました。ま、今ではどちらでもいいような気がします。
四年全寮制であるとか、運動部活動が盛んであるとか、躾まで厳しく指導するとか、この辺の学園環境の設定は、思いっきり自分の好みを繁栄させてあります。まあ、当たり前っちゃあ当たり前なんですけど。
そして、対抗戦の存在ですね。
ボクシング部員にとって晴れの舞台であり、本当に持てる力をすべて出し切って闘う環境を作っておきたい、ということで設定しました。階級別代表トーナメントは、連載当初は、特に使い道を決めていなかったのですが、まあ、損はなかろうということで設定しておきました。でも、結果を考えると、うまく機能しましたね。
対抗戦のルールについて。
これは、実は何回かいじくってます。自分の萌えに対して忠実にモデルを作って、あとはストーリーの展開上、必要な部分を加えたり変えたりして、あの形になりました。女子の試合は、一ラウンド二分が相場ですが、これは個人の趣味で三分を通しました。「男子と同じ環境で闘える強い女性を育て上げる」みたいな思い入れもあることはあるんですけど。
KO以外はダウンの回数のみで勝敗が決まる。これは、ストーリーの進行上、キャラが、「あと、ダウン何回分負けてる」とかがはっきりわかった方が書きやすいし、思い入れをしやすいんじゃないか、と思ってそういう風にしました。
マウスピースが口から外れる=ダウンと見なす。これは、私のキャラを愛する心遣いだと思ってください。マウスピースが外れた状態で、口の周辺に痛打を浴びる。個人的には見たくないシーンです。その辺りは、第二話の内容から汲み取っていただけるんじゃないでしょうか。
八つある階級の設定は、結果からすると失敗でしたかね。もっと、いろいろな資料を調べてから決めれば良かった。物語の最後に出てくる世界組織(WLBF、個人的にはワールドワイド・レディース・ボクシング・フェデレーションの略。もちろん架空の団体です)とのリンクがうまく取れなかった。日本人の体型に合わせることだけを考えてましたので、その辺が心残りではあります。
あと、試合のために減量する、というのは嫌いなんです。健康な身体の育成から外れているような気がして。ですから、できるかぎりリアリズムを損なわない形で、定期的な身体測定の義務なんかもつけてみました。
あと、スクールカラーについて。対抗戦のコスチュームになるので、一応ちゃんと決めときました。凛花=白、盛華館=赤(緋色)、雅ヶ丘=紫、若草山=緑、です。学園の名称とマッチさせたつもりです。いかがでしょうか。
これについては、駄文雑記のページにも少し書きましたね。重なる部分があるかもしれませんが、そこのところは気にしないで書いていきますので、よろしくです。
原タイトル名にあるように、最初、ヒロイン役になる娘(遥)は、一度も勝てないことに変わりはないものの、とにかく泣き虫で、試合に負けるたびに、控室で声を殺して泣いていた、という設定でした。
そんな設定のまま書いていったんですが、ラストシーンを書き上げたところで、「これはもっと分別のある大人のキャラの方がいい」と考え直し、現在掲載されている形になりました。今、思い返すと正解でしたね。試合に負けて、リングの上で泣き出してしまうシーンが一層引き立ちます。
それから、冒頭の遥が断髪するシーンには、思い入れがあります。物語のスタートとなる第一話の序章として使うのは、最初から決めてました。
長い髪を切り落とす、それは、女性にとって、大きな心境の変化を意味するものだ、という個人的な思い込みがあるからです。過去と訣別する、そんな雰囲気を感じるんですね。遥に自分で髪を切ってもらっても良かったんですが、他人(友人という設定になっていますが)に切ってもらう方が、よりシーン自体に切なさが漂うような気がしたので、あんな風になりました。
遥は、「腹に一撃」でKOされたわけですが、これには、モデルになってる作品があるんですね。GMC(German
Mat Club、今はLGISレーベルになってます)というレーベルから出ていたボクシングの試合で、やはり腹パンチ一撃でKOというのがありました。この試合で負けた女性が、リングをのたうち回る姿に強烈な印象を持ちました。ボディブローの苦しみ、呼吸ができないとこんな感じになる、という状況を初めて目にしたのがこれです。ホントに凄かった。
原案ができ上がったのは、第一話より先ですね。とにかく、このお話の内容が書きたかった。
このお話で、『裏のリング』が初めて登場したわけですが、ルールや試合環境など、自分の好みのサディズム側にあるものを凝縮しました。トップレスのトランクス姿は、まあお約束って感じですが、胸パンチを認めることや、敗者には試合を降りる権利がないこと、敗者のトランクス剥奪、などなど
…… です。
一時期掲載していた「予告編」覚えていらっしゃいますか? あそこにも出ていた決めゼリフ、「まだ嬲り足りないですか。お願いですから、もう許してください。」、このお話で、一番先にでき上がったのは、実はここなんです。このセリフを、言わば骨組みにして、このお話は作られています。どうしたら、このセリフを一番引き立たせることができるのか。それへの挑戦みたいな感じでしたね。
純粋無垢なキャラ(潤子)が、憧れていた先輩(紘美)と裏の舞台で闘う羽目になり、万に一つも勝てる可能性のない状況に追い込まれ、完全に戦意を喪失。さらに痛めつけられ、嬲られ、挙句に失禁までしてしまう。当然泣きますね。それでも許してもらえない。しかも、自分のお小水の中にあるマウスピースを拾って口に咥えろと命じられる。これ以上、精神的に耐え難い状況は、私には作り出すことができません(笑)。
ラストシーン、そしてエピローグと続く二段構えのタネ明かしは、うまくいったと思います。もともとが推理小説読みなので、伏線をきっちり撒いといて、実はこういうことなんですよ、というやり方は大好きなんです。ダーク、と表現された読者の方がいらっしゃいましたが、その香りを少しだけ残してハッピーエンドに変える、これも自分ではいい味だと思ってます。潤子は、鞠子と紘美の関係を描写する前にいなくなるんですが、このときの最後で、小切手を握り締めたまま紘美に抱きつき、泣きじゃくるシーン、そして最後の最後、車が走り去る描写での締め、どちらも気に入ってますね。
鞠子のキャラは、登場させた人物の中で一番好きですね。背が高く(自分の中では175センチ近くあることになっている。個人的に、背の高い女性にはすごく魅力を感じます)、とてつもなく頭の回転が速く、観察眼も鋭い。一見冷たそうに見えるけど、実はとても優しい人柄。表立って動くのが嫌いで、陰でいろいろなものを支えようとしている姿。自分では、最高のものができ上がったと思います。
それから、第三話以降で非常に重要な位置を占める、潤子のライバルキャラ(百合)が、ちらっと出てきています。このシーンは、シリーズものとして書くことを決めたのと同時にアイデアができ上がりました。次のお話への前フリを、ここでやっておこうと。この時点で、百合のキャラをきっちり決めて、投影しておいたつもりです。
作品のタイトル「敗者の報酬」も、一番のお気に入りといっていいでしょう。お話の中で、「勝者の報酬」、「敗者が失うもの」の表現は何度か使いましたが、「敗者の報酬」については、最後の最後まで触れなかった。試合に負けた潤子が、試合を行うことで受け取ったものの大きさと、いい感じでマッチしています。また、韻の部分や、インパクト的にも良かったかなと思ってます。
この作品には、HPを立ち上げて、自分の書いたものを人様に見てもらいたいということも含めて、なみなみならぬ想いがあります。あらゆる意味で、自分では最高の出来であると自負しています。ですから、あとがきもこんなに長くなっちゃうんですけどね。
あと一つ、失敗したなと思うこと。鞠子と潤子の名前の付け方です。潤子/鞠子、どちらも下が「子」で、上が比較的画数の多い漢字ということで、かぶっちゃったんですね。「xx子」が好みだということもあり、韻や見た目の印象から、ヒロイン格のキャラの名前(潤子)は、最初に決めてました。で、もう一人の女性キャラ(鞠子)ですが、あまり深く考えずに名付けてしまって、書き進んでからこの失敗に気付いた。自分の想像以上にこの二人だけで進行するシーンが長くて、ずいぶん焦りましたが、もうあとに引けなくなっちゃってました。まあ、「鞠」という字も「まりこ」という韻も好きだし、キャラには合ってるんじゃないかなってことで、結局これで押し切ろうということにしました。この点は、ちょっと反省してます。
いよいよ、潤子のライバル、百合の登場です。
とにかく、「この世で自分が一番美しく、一番強いと信じて疑わない」。これはキャラの味として、前面に打ち出したかった。精神的な弱さが常に前面に出てしまう潤子とのコントラストが、強烈にアピールできれば、と。さらに、お嬢様言葉、お姫様言葉で、相手を容赦なく蔑み、嘲う。男言葉を使わないのが身上ですので、それ以外で一番強烈なインパクトを与えるのは、お嬢さま言葉だと思うんです。そんなわけで、百合には遠慮なくいっちゃってもらいました。
潤子を挑発するだけ挑発して、薄笑いを浮かべて去っていく百合と、唇を噛みしめ、相手を睨みつけたまま、怒りに打ち震える潤子。心優しくて温厚な潤子が、初めて怒るシーンで終わっています。
このお話だけ、「つづく」調で終わらせたのには、もちろん次の第四話で、じっくりと潤子と百合の闘いを堪能していただくための作戦です。次のお話がヤマなんですよ、と言いたかった。駄文雑記に書いたと思いますが、この第三話は、まるまる第四話の予告編のつもりで書きました。
潤子と百合が初めて対戦することになる、代表トーナメント決勝、ちょっと試合展開が不自然でしたね。反省してます。ただ、このあとのストーリー展開を考えると、試合は潤子が押し気味なんだけど、結果は百合の勝ち、にしておきたかった。結局、逆転の一撃を使わせていただきました。逆転の一撃はあまり好きでないので、本当は使いたくなかったんだけど。まあ、一試合に一回ぐらいならいいことにしようか。
それと、このお話と次のお話で、玲奈が重要なキャラとして登場していますね。玲奈は、前の二つのお話ではチョイ役だったので、きっちりキャラ立ちさせる必要が出てきたわけですが、できるだけ、どこにでもいる普通の学生っぽくするように努力しました。凡人であることの魅力を訴えたかった。誰からも嫌われることのない好人物、って感じですね。
あと、百合の名前は、オリジナルの時点では、「黒井百合」でした。くろいゆり=ブラックリリー、これじゃあまりにもヒネリがなさ過ぎる、ということで、苗字を一文字だけ変えました。まあ、これでもまったくヒネってないのと大して変わりはありませんけどね。
このお話、タイトルが最後まで決まりませんでした。っちゅうか、まだ納得できない。「敗者の義務」というのが一番合っているような気がしましたが、パズルっぽい題名なのにネタバレになっちゃってるし、第二話のタイトルともかぶっちゃう。で、何の変哲もない、棒球で勝負することになりました。誰か、題名のアイデア出してくれないかな。
一試合だけにスポットライトを当てたことになるのですが、すいぶん長くなりましたね。この試合が、シリーズ全体の『華』になるわけですから、激しく、エチく、切なく書きたかった。
百合には、試合前、試合中に、ずいぶん潤子を挑発してもらいました。最終的にボロボロに叩きのめされる姿を引き立たすために、必要ではあったんですが。試合前に、潤子の部屋を訪れたときの百合のセリフ、けっこういい感じに仕上がったと思います。締めの言葉、「今夜の生贄をね。」、好きだな。
苦労したのは、百合の二度目のダウンシーンで、百合にロープから離れた場所で倒れてもらう必要が生じたこと。この前後の試合経過も、少し不自然ですね。百合を跨いで立ち、乳房を百合に見せつけ、「このおっぱいを、もみくちゃにするんじゃなかったんですか!」と叫ばせる。エチ系創作女子ボクシングならではの醍醐味でしょう。醍醐味ということにしといてください。私にはそうなんです。所詮、乳フェチですから、私。そう言えば、掲示板に、どうぢゃ! とか書いちゃったな。完成して、よっぽど興奮してたんだろうなぁ。
敗戦によって、鋼の意思がぽっきりと折れてしまった百合、皆さんはどう感じられたでしょうか。あそこまで良い子に変身させちゃうの、ちょっと強引でしたかね、やっぱり。ただ、次のお話のこともあるから、ここで潤子と仲良くなってもらわないと困っちゃうし。
第二話もエチを前面に出した試合内容でしたが、これはどっちかというと、ハナっから結果が決まってる試合で、まあ単純に潤子を苛めるのが主旨だったわけですが、第四話はどっちが負けるかがわからない状況(どっちが勝つか、って書かないところがミソだし、私の人となりが窺えますね)、加えて辱めは第二話より強烈、ということで、試合が終わってから潤子がリングを降りるまでのシーンも、そこそこ気合を入れて書きました。この辺りも、読者の方に楽しんでいただければ、嬉しいですね。
このタイトルは、上の第四話とは違って、最初からすんなり決まりました。全体のストーリーが初めからできてましたし、Dreams
come true という言葉を思いついたとき、「あ、これでいいや」と思いました。
このお話、一番最初にでき上がったのは、最後の部分です。百合が世界タイトルを獲得したあと、ラストに至るまでの、長めのエンディング、これが始めにでき上がりました。あらかじめ、対戦の予定と試合結果は組み上がっていた(潤子と百合の『裏のリング』での再戦、対抗戦での最終戦、百合の世界タイトル戦)ので、あとは細かい部分の肉付けをしていくだけでした。それにしてはずいぶん渋滞を起こしましたが。
実は、エンディングの前の数行(「Dreams come true …… 夢は実現する。」で始まる部分です)は、掲載直前までありませんでした。最後の確認作業をしているときに、この部分が何か物足りなく感じ、少し考えてみて、この部分が浮かび、挿入したわけです。いや、これがあるのとないのでは全然違います。思いついて良かったと思ってます。
この作品だけ、「第○章」とか「Scene. xx」とかがついていない理由は、エンディングの部分を効果的に引き出すために、長い空白行のあと、段落番号なしで、いきなり会話から始まるようにしたかったことの名残りです。冒頭のシーンだけは、インパクトを出したかったので、プロローグとだけ書いておきました。
上にも書いたプロローグ、どうでしたか? 名前は一切書かなかったけど、百合がダウンしてるってわかりますよね。致命的なダメージを受けた百合が、立ち上がるために最後に縋ったもの、それはブラック・リリーの名前に対する誇りだった。……
個人的には、ちょっといい感じだと思ってるんですけどね。
出番の少なかった鞠子の優しさも、うまく引き出せたような気がして、その点では満足してます。個人的には、一番好きなキャラですし。母親のような大きな愛で、潤子を包み込む、そんな一面を鞠子に感じていただければ、と思います。
シリーズの中で登場した主要キャラクター全員を巻き込んだ(第一話に出てきた瑞穂だけはキャラが薄すぎて拾えなかったが)エンディング。これは、実現できて本当に良かったと思います。
凡人である玲奈は凡人としての幸せへ向かう。鞠子は微笑みながら裏の世界へ帰っていく。潤子と百合は、掛け替えのない親友、そしてパートナーの関係を続けたまま、紘美と遥を巻き込んで、新しい人生を迎える。「考えうる限り、これ以上ないハッピーエンドで完結させる」という、第五話に自ら課した使命を果たせたような気がします。
あと、最後のシーンに出てくる三日月は、私、眉月を象徴していると思っていただければ幸いです。
先日、とあることがきっかけで、TOMさんとお知り合いになることができました。
TOMさんのお名前は、独特のタッチで格闘少女を描くイラストレイター(でいいのかな。「絵師」、と呼んだ方が合ってるような気がするけど)として、この世界では有名ですね。
で、TOMさんから、『裏のリング』で、潤子と百合が闘っているシーンを描いたイラストをいただいてしまいました。私、眉月にとって、TOMさんは神様のような、特別な存在です。涙が出るほど嬉しかった。……
自分だけの宝物として、公開せずにしまっておこうかとも考えましたが、やはり、読者の皆様にお見せする方が良いだろうということで、ご紹介させていただこうと思います。
TOMさん、本当にありがとうございました。
なお、このイラストは、私にとって宝物であるということに変わりはありません。ですから、絶対に転載をしないでください。勝手なお願いですが、この点だけは、どうかよろしくお願いいたします。
このページをご覧いただいている皆様に、感謝の意を込めて、TOMさんの、このイラストで、あとがきまで含めた、「女園四峰シリーズ」を締めくくりたいと思います。
(当初はこのページの終わりにイラストを掲載していましたが、背景画像に盛り込んだことでイラストは消しました。)
ご愛読いただいた皆様、本当にありがとうございました。